TOP ● 高千穂の神話と伝説

天孫降臨の峯


 神代の昔、この地上があまりにも乱れていましたので、高天原の天照大神はご心配になりました。そこで天照大神の孫にあたる瓊瓊杵命(ニニギノミコト)に、地上界へ降りて治めるよう命じました。
 重臣を従え高天原を出発された命達は、途中で猿田彦(サルタヒコ)という者に逢われ、命達は猿田彦の道案内で、日向高千穂のくしふる峯に着かれました。しかし、あたり一面深い霧におおわれており、前に進むこともできず困っておりました。そこへ、この地に住んでいる者が現れて、「あなたが持っている稲穂を籾にしてあたり一面に蒔けば、この霧は必ず晴れるでしょう。」と言うので命がそのとおりにすると、霧が晴れて命達はようやく進むことができました。
 命はこの地に宮(高千穂宮)を建てられ、末永く住まれたということです。
 この神話は高千穂の地名の由来を伝えるもので、高千穂には降臨された峯として、くしふる峯・二上(フタガミ)山・祖母山などの三つの神山(しんざん)があります。

◎天孫降臨とは、天照大神の孫にあたる天孫瓊瓊杵命が地上界へ降りたことを意味しています。

「高千穂の神話と伝説」(21世紀TAKACHIHO委員会編)より


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